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VRとは「ヴァーチャルリアリティ」の略称で「仮想現実」と日本語で表現されることもあります。撮影やグラフィックの技術が進化したことで仮想をまるで現実のようにモニター上にリアルに表現できるようになったことでそれをビジネスとして活用するケースが増えています。では実際にビジネスのシーンでVRがどのように活用されているのか、どのような可能性を秘めているのかを見てみましょう。
VRの最大の特徴は「その画像の世界に入り込むことができる」点に尽きます。現在のVR技術では専用のゴーグルを顔に装着した状態で使用されることが多く、まるで目の前に現実とは別の世界が広がり、自分がその空間に入り込んだような感覚を味わうことができるのです。これはよく観光地や商業施設を紹介するときに使用される「360度動画」と大きく異なる点です。平面の画像を使用した360度動画の場合、パソコン画面などでマウスをクリックすることですべての方向を見ることができるのでその場所の光景や雰囲気を味わうことができます。しかしあくまでその場所の画像を全方向で見られるだけであって、VRのようにまるで自分がその場所に入り込んだような気分を味わうことはできません。
平面的な画像ではなく立体感を伴った画像を活用したうえで必要に応じて音声なども取り入れることで「体験できる」環境を作る、これがVRの最大の特徴です。もっともわかりやすいのはゲームでしょう。プレイヤーは美しいグラフィックの世界に主人公として入り込み、移動したり戦いを繰り広げたりすることで楽しむことができます。優れたVRのゲームはプレイヤーがその仮想現実の世界で「別の人生を送っている」ような気分へと導いてくれます。
こうしたVRのメリットは技術的な進歩もあって年々向上しているうえにさまざまな分野で活用できる可能性を高めています。市場規模を見てもAR(拡張現実)を含めた全体の規模は2016~2021年にかけて年々倍増の勢いで増加し、2021年には世界全体で24兆円にも達すると想定されています。まさにこれから急速な成長が期待できる分野なのです。その一方、日本国内では世界全体に比べると成長の伸びは年率平均67パーセント程度とやや鈍い状況ですが、その分伸び代が期待できるといえるでしょう。うまく成長市場に参入することで大きなビジネスチャンスをつかめる可能性を秘めているのです。
このように今後の成長が大いに期待できる市場を持っているVRですが、市場の範囲が年々広がりを見せているのも大きな特徴です。これまでVRといえば先ほども触れたゲーム市場に代表されるようなコンピューター関連やIT関連、エンターテイメント業界がメインでした。もちろん現在でもこれらの業種が中心になって市場規模が拡大していくことが予想されていますが、他の業種でもVRを活用するケースが増えているのです。
これまでは優れたVRを開発できるか、そのVRそのものの楽しみを味わえるコンテンツを用意できるかがVRビジネスの鍵となっていたのですが、これからはVRを活用しながらさまざまなコンテンツのマーケティングに役立てるなどVRそのものをビジネスにするのではなく、VRを活用したビジネスの成長が期待されているのです。
具体的な例でわかりやすいのが観光業でしょう。観光地をVRで再現し、ゴーグルをはめるとまるで現地を訪れたような仮想現実を楽しめるような環境を作る。そうすることで従来の画像や動画では表現し切れなかった色彩感や立体感をアピールすることができるようになります。自然の美しさ、近代的な機能美といったアピールポイントをVRで疑似体験してもらうことで実際に足を運んで確認したくなるような気分へと導くことができるわけです。
教育現場でもVRの活用が期待されています。実技がともなう講習や研修の際にVRを活用することでより現実に近いシチュエーションを想定しながら教育を行うことができます。また教育を受ける人がVRでより現実に近い状況を頭の中でイメージすることでレッスンへの意識を深め、イメージトレーニングに役立てることができます。子どもの教育においてもVRを取り入れることで好奇心や集中力を高める、学ぶ意欲を高めるといった効果が期待されています。
このようにVRは市場規模だけでなく活用される業種、現場も拡大していくことが予想されています。それだけに従来のビジネスモデルを踏襲するのではなく、VRを活用して新しいビジネスモデルを見つけ出す、VRの新たな可能性を探っていく工夫が求められる時代とも言えるでしょう。その分創意工夫が問われ、チャンスを掴めば一気に市場に参入し大きな成果を上げることもできる。そんな可能性を備えた分野でもあるのです。