空間共有システムとは?注目される背景とWEB会議との違い
空間共有システムとは、離れた拠点同士を映像と音声でつなぎ、日常的にコミュニケーションできる環境をつくる仕組みです。本社と支店、工場と事務所、店舗と本部など、物理的に距離のある場所同士を結び、「同じ空間で働いているような感覚」を生み出すことを目的としています。
単なるビデオ通話とは異なり、あらかじめ接続された状態を前提に運用する点が特徴です。画面越しに相手の様子が見えることで、会議を設定しなくても自然に会話が始まり、ちょっとした相談や確認がその場で行えるようになります。業務の流れを止めずに連携できることが、空間共有の大きな価値です。
なぜ今、空間共有が注目されているのか
近年、リモートワークやハイブリッド勤務が広がり、拠点や働く場所が分散する企業が増えました。チャットやオンライン会議ツールは普及しましたが、それらは基本的に「用件があるとき」に使う仕組みです。偶発的な雑談や、隣の席に声をかけるような気軽なやり取りは生まれにくくなりました。
その結果、拠点間で情報の伝わり方に差が出たり、心理的な距離が広がったりすることがあります。意思決定のスピードが落ちたり、小さな確認が後回しになったりすることも少なくありません。
空間共有は、こうした分断をやわらげる方法として注目されています。常時接続の環境を整えることで、必要なときにすぐ声をかけられる状態をつくり、拠点間の一体感を保ちやすくします。単なる通信手段ではなく、組織のコミュニケーション設計の一部として導入が進んでいます。
WEB会議との違い
空間共有システムとWEB会議は、どちらも映像と音声を用いたコミュニケーション手段ですが、目的と使い方が異なります。
WEB会議は、日時や参加者を決めて実施する「イベント型」のコミュニケーションです。会議を開始し、議題を共有し、終了すれば接続も切れます。会議の効率化や遠隔参加には適していますが、日常的なやり取りには一手間かかります。
一方、空間共有は「接続された状態」が前提です。あらためて会議を設定しなくても、相手の様子が見えていることで自然な会話が生まれます。必要なときにその場で話しかけられるため、コミュニケーションのハードルが下がります。
また、WEB会議はパソコンや個人デバイスを中心に利用されることが多いのに対し、空間共有では専用端末や常設モニターを用いる構成が一般的です。オフィス空間の一部として組み込まれることで、業務の中に溶け込みやすくなります。
つまり、WEB会議が「必要なときに集まるための仕組み」だとすれば、空間共有は「日常的につながり続けるための仕組み」といえます。どちらか一方を選ぶというよりも、目的に応じて使い分けることが重要です。
- 常時接続について詳しく知りたい方はこちら
空間共有によって生まれる変化

空間共有システムを導入すると、まず感じられるのは「声をかけるまでの距離」が短くなることです。これまでであれば、電話をかける、会議を設定する、チャットを送るといったワンクッションが必要だった場面でも、相手の様子が見えていることで自然と会話が始まります。小さな確認や相談がその場で解決できるようになり、業務の流れが滑らかになります。
変化1. 相談や報告がしやすくなる
相手の表情や雰囲気が見えることで、「今なら話せそうだ」と判断しやすくなります。とくに上席者や他拠点の責任者に対しては、連絡のハードルを感じることもありますが、映像を通じて存在を感じられることで心理的な距離が縮まります。
結果として、報告・連絡・相談がタイムリーに行われ、決裁や判断のスピードも上がります。小さな確認が積み重なることで、大きなトラブルの未然防止にもつながります。
変化2. 緊急時の連携が取りやすくなる
トラブルやイレギュラーが発生した際、すぐに関係者の顔を見ながら状況を共有できる点も大きな変化です。わざわざ会議室に集まる必要がなく、その場で情報を共有しながら対応方針を決められます。
また、オープンスペースに設置している場合には、その場にいるメンバー全体に状況が伝わりやすくなります。音声だけでなく映像があることで、現場の空気感や緊張度も共有でき、より正確な判断につながります。
変化3. 拠点間の距離感が縮まる
本社と支店、国内と海外拠点など、物理的な距離があると情報量に差が生まれやすくなります。空間共有によって日常的に顔を合わせている状態をつくることで、「別の場所にいるチーム」ではなく「同じ組織の一員」という感覚が育まれます。
朝礼や日常の会話を共有するだけでも、拠点間の温度差は小さくなります。疎外感の軽減や帰属意識の向上は、数値化しにくいものの、組織運営において大きな意味を持ちます。
空間共有システムのおすすめ製品
空間共有を実現する方法はひとつではありません。専用端末を用いたシンプルな構成から、会議室システムや高精細映像を活用したものまで、用途や規模に応じてさまざまな選択肢があります。ここでは代表的な製品例を紹介します。
① 拠点間常時接続システム「お隣オフィス」
「お隣オフィス」は、専用端末を用いて拠点間を常時接続することを前提に設計されたシステムです。操作がシンプルで、日常的に映像を映し続ける運用に適しています。パソコンに依存しない構成のため、安定した接続環境を維持しやすい点が特徴です。中小企業や複数拠点を持つ企業にとって、導入しやすい選択肢の一つといえます。
② テレプレゼンスシステム「窓」
「窓」は、実際の開口部のように見えるデザインで遠隔地とつながるテレプレゼンスシステムです。映像の自然さや空間との一体感を重視した設計が特徴で、オフィスデザインの一部として導入されるケースもあります。対面に近い感覚を求める企業に向いています。
③ 空間共有ビデオポータル「tonari」
tonariは、高精細映像と専用ハードウェアを組み合わせたビデオポータル型のシステムです。遠隔地でありながら、同じ空間にいるかのような没入感を重視しています。クリエイティブな現場など、映像品質にこだわる企業に選ばれることが多い製品です。
それぞれ特徴や想定用途が異なるため、自社の規模や目的、運用体制に合わせて検討することが重要です。単に機能を比較するのではなく、「どのようなコミュニケーションを実現したいのか」という視点から選ぶことが、導入後の定着につながります。
活用シーンの具体例

空間共有システムは、特別な会議やイベントのための仕組みではありません。むしろ日常業務の中に溶け込ませることで、本来の効果を発揮します。ここでは、実際に想定される活用シーンを紹介します。
▼導入事例|株式会社アサヒ化成様|ちょっといいですか?が言える会社の作り方
▼導入事例|サントリー株式会社様|広大な工場をひとつに
例えばリモートワーク中のスタッフがいたとしても、全社で時間を共有するタイミングがコンスタントにあれば、置き去り感や意識の一体化の機会の場となるため有効です。
社内の一角にミーティングスペースを設ければ、ちょっとした悩みやトラブルがあっても、パッと気軽に集まって話し合えるので、情報整理や対応方針の決定が素早く行えます。
中小企業にこそ導入を検討したい理由
空間共有システムというと、大企業や多拠点展開している企業向けの仕組みという印象を持たれることがあります。しかし実際には、中小企業こそ導入効果を実感しやすいケースが少なくありません。
中小企業では、限られた人数で複数の役割を担うことが多く、ひとつの判断の遅れが業務全体に影響することがあります。社長や役員が別拠点にいる場合、確認や承認に時間がかかると、その間に業務が止まってしまうこともあります。空間共有によって日常的に顔を合わせられる環境をつくれば、確認や相談がその場で完結しやすくなり、意思決定のスピードが上がります。
また、中小企業では「人の雰囲気」や「空気感」が組織のまとまりに大きく影響します。拠点が分かれることで一体感が薄れると、情報格差や温度差が生まれやすくなります。映像と音声を通じて日常的につながることで、物理的な距離を越えたチーム意識を保ちやすくなります。
さらに、大規模なシステム投資をせずとも、用途を明確にすれば比較的シンプルな構成から始めることも可能です。まずは一部の拠点で試し、効果を確認してから拡大するという段階的な導入も現実的です。規模の大小に関わらず、「どのようなコミュニケーションを実現したいのか」を起点に考えることが重要です。
よくあるご質問
パソコンの場合、バックグラウンドで様々なプロセスが勝手に走りますので、ビデオ通話部分にパソコンのリソースを専有できず不安定になることがあります。常時つなぐものですので専用機タイプがお勧めです。
当社のシステムの場合はお申込みから1~2週間で稼働開始していただけます。
まずは無料トライアルで拠点間をつないでみることをお勧めします。どのように設置すると良いかご提案いたします。また現場向けに体験会にお伺いすることも可能です。
体感型サービスですので決裁される方も実際に体験していただくと効果をご理解いただきやすいです。そういう意味でも無料トライアルをお試しいただくと良いでしょう。
当社のシステムの場合、完全閉域網でもご利用可能です。金融機関や官公庁でのご採用も多いものですのでセキュリティ水準の高い企業様でも問題なくご利用いただけます。ネットワーク管理者様へのご説明も承ります。別途モバイル回線などで構築する方法もございます。
可能です。パソコン資料や書画カメラによって通話先に書類を見せることができます。
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