リモート対応で変わる医療現場—淀川キリスト教病院の【閉域利用】LoopGate活用事例

淀川キリスト教病院では、コロナ禍を契機に新たなリモート対応の仕組みを導入し、大きな成果を上げています。最新のIT技術を駆使し、患者様への対応から内部会議まで、効率的かつ安全に行うための秘策とは？

リモートツールの導入背景

コロナウイルスの流行に伴い、淀川キリスト教病院では患者と医療従事者の接触を最小限に抑えるための新しいシステムの導入が急務となりました。
特に、発熱外来の非接触対応を行うため、当初は一般的にweb会議としても利用されるシステムを導入し運用していましたが、利便性や接続性の課題があったこともあり、別のシステムを検討していた際に、リモート専用機のLoopGateを見つけ、接続テストを経て導入を決定しました。
従来のシステムでは、接続性や患者の利便性・院内スタッフの利便性ともに利用が難しい場面に遭遇することがあり、非対面での診察に耐えうるシステムを求めていました。

また、院内での会議や研修も従来の方法では物理的な距離や時間の制約があり、効率的な情報共有が難しい状況があったため、これらの課題を解決するためにも、用途の叶うシステムとしてLoopGateを選定しました。

LoopGateはオンプレミス環境で利用できるシステム

もう一つ、リモートツールで必要な要件に、オンプレミス（閉域環境）で使えるシステムが条件でした。LoopGateはこの点もクリアしていたこともあり、システムの選定条件に合致していたのです。

LoopGateの主な活用事例

弊院では、LoopGateを以下の用途で活用しています

発熱外来

患者と直接対面せずに診察を行い、感染リスクを低減。
発熱外来では、患者が診察室に入る必要がなく、専用のリモート診察室で医師と対面します。これにより、感染リスクを大幅に低減し、安全な診察が実現しました。また、患者の症状や状態をリアルタイムで診察できるため、迅速な診断と適切な治療が可能となっています。

朝礼と礼拝堂との接続

院内外のスタッフがリアルタイムで参加可能。朝礼や礼拝では、院内の各部署や外部の関連施設からスタッフが参加し、一体感が増しました。これにより、病院全体のコミュニケーションが円滑になり、情報共有がスムーズに行えるようになりました。特に、重要な連絡事項や緊急対応なども迅速に伝達されるため、業務の効率化が図られています。

院内会議

複数の会議室を接続し、大人数が参加する会議や研修を効率的に実施。
LoopGateを利用することで、複数の会議室をリアルタイムで接続し、大規模な会議や研修を実施しています。そのため、病院全体での情報共有がスムーズになり、各部門の連携が強化されました。また、会議や研修の内容を録画して後日視聴できるようにすることで、参加できなかったスタッフも情報を共有が可能になりました。

LoopGateを評価しているポイント

安定性と信頼性

リモコン操作で簡単に利用でき、専門知識がなくても扱いやすい。LoopGateは、リモコン操作で簡単に利用できるため、専門知識がなくても直感的に操作が可能です。これにより、医療スタッフが迅速にシステムを導入し、日常業務に取り入れることができました。また、高い安定性と信頼性により、重要な診察や会議が途切れることなく行える点も評価されています。特に、リモコンを使った操作がテレビと同じ感覚で行えるため、導入初期からスタッフに好評でした。

高品質の映像と音声

LoopGateの高品質な映像と音声により、患者の表情や声を明確に確認できるため、診察や会議がスムーズに進行します。これにより、医師が患者の状態を正確に把握し、適切な診断と治療を行うことが可能となりました。また、会議や研修でも参加者の意見をしっかりと聞き取れるため、効率的な情報共有が実現しています。特に、音声のクリアさが評価されており、リモートでのやり取りがスムーズに行える点が大きな利点です。

閉域環境での運用

院内のイントラネットだけで運用でき、セキュリティリスクを最小限に抑える。
LoopGateは、院内のイントラネットだけで運用できるため、外部ネットワークに接続する必要がありません。そのため、セキュリティリスクを最小限に抑えられます。これにより、患者のプライバシーを保護し、医療情報の漏洩リスクを低減することが可能です。また、閉域環境での運用が可能なため、医療スタッフは安心してシステムを利用でき、業務の効率化が図られています。特に、データの暗号化技術により、通信内容が第三者に漏れるリスクが極めて低い点が評価されています。

選定した重要な理由

LoopGateを選んだ理由は、シンプルな操作性と高い信頼性です。専用リモコンを使い、複雑な設定を必要とせず、直感的に操作できる点が大きな魅力でした。

また、院内ネットワークのみでの運用が可能なため、外部への情報漏えいリスクを極力排除できる点も大きなポイントでした。（オンプレミス：閉域網）
さらに、導入コストが比較的低く、コストパフォーマンスに優れている点も重要な選定理由の一つです。これにより、限られた予算内で高い効果を得て、病院の経営効率を向上することができました。

システムの導入から運用までのサポート体制が充実している点も選定の決め手となりました。導入時から導入後についても、専門スタッフがサポート対応を行える点は安心感があります。

導入により見込める効果

感染リスクの低減

発熱外来における患者との非対面診察により、感染リスクを大幅に低減。発熱外来での非対面診察により、医療スタッフと患者の感染リスクを大幅に低減し、安全な診療環境を提供することができました。

非対面診察は、一時的な必要に迫られた対応の面もありましたが、有事の際の処置として有効でありました。

業務効率の向上

院内会議や研修の効率化により、医療スタッフの負担を軽減。院内会議や研修の効率化により、医療スタッフの業務負担の軽減や、業務効率化につながっています。システムの活用により、情報共有がより迅速に行われるようになり、医療の質の向上も見込めます。

患者満足度の向上

迅速かつ適切な診察対応により、患者の満足度が向上。迅速かつ適切な診察対応により、患者の待ち時間が短縮され、満足度が向上しました。また、非対面での診察が可能となったことで、患者の不安やストレスが軽減され、安心して診察を受けられるようになりました。

今後の展望