リモート相談窓口システム活用ガイド──リアルと同じように“顔を見て話せる”相談体験とは?

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どれだけ世の中が便利になっても、「誰かに相談したい」「直接話したい」と思う場面はなくなりません。
金融の相談、役所での手続き、健康に関する不安──
複雑なテーマほど、「顔を見て、安心して話せる空間」が必要になります。

しかし、現実には…

  • 担当者が常駐できない窓口が増加
  • 遠方の高齢者や障がいのある方は物理的な移動が困難に

コロナ禍以降「できれば非対面で済ませたい」というニーズは広がりました。
こうした背景のもと、“対面接客のような安心感”を、遠隔からでも提供できる手段として注目されているのが、リモート相談窓口システムです。

リモート相談窓口システムはいくつかサービスが存在しますが、導入にあたってどのような点を重要視すべきか、この記事では選定における重要なポイント・活用事例など広い観点でご紹介します。

「リモート相談窓口」とは?

窓口のリモート化と言っても、Zoomなどのリモート会議ツールを導入して応用するものではありません。なぜなら、ZoomやTeamsはWeb会議を専門とするツールなので、相談窓口のリモート化に向けられた設計ではないからです。リモート相談窓口が目指すのは、“窓口そのもの”の体験をまるごとリモートに移すことを指します。単にリモート化しただけではなく、リアルと同様の体験ができるのか?ここが非常に重要なポイントです。相手の顔や表情が鮮明に把握でき、安心が感じられて目的の相談が成立することが必要になります。

リモート相談窓口の基本構成

機能要素 内容
受付・呼び出し ユーザーはワンボタンで職員を呼び出せる
映像・音声通信 表情や声のトーンで安心感を伝える
本人確認 カメラと資料の画面分割、記録の保存など
資料共有 書類を見ながらの案内やその場での記入補助
通話ログ・録画 コンプライアンスや後追い対応のための記録
オペレーター管理 窓口数の切替、応対中/待機中の可視化など

一言で言えば、「人に聞けるインターフェース」を作り直すプロダクトだと言えます。

なぜ今、リモート相談窓口の導入が急がれているのか?

1. 人手不足と相談業務の属人化

人口減少が進む中、専門的な知識を持った職員をすべての支店・拠点に配置することが難しくなっています。
結果、1人の職員が複数の窓口を兼任したり、顧客対応が遅れる原因になっています。

2. 利用者側の“非対面志向”の高まり

「わざわざ来庁/来店したくない」という声は、シニア層や子育て層を中心に増えています。
コロナ禍で進んだ「非対面前提」の行動習慣が、今後も戻ることはないでしょう。

3. 相談業務はAIでは代替できない

FAQで済む問い合わせとは異なり、相談・申請・意思決定を伴うやりとりは依然として「人対人」の対応が求められます。
ここに「信頼できるリモート窓口」が求められる理由があります。

本番導入の前に──PoC(実証実験)で何を検証すべきか

リモート相談窓口は「設置すれば機能する」ものではありません。
現場に合うかどうか”を見極めるためのPoC(実証実験)が重要です。

PoCで検証すべき5つのポイント

  • 利用者の操作性(高齢者やITリテラシーに不安がある層)
  • 接続品質(音声遅延や映像フリーズがないか)
  • 本人確認や資料の取り扱いの流れ
  • 現場の反応と負荷感(職員側の心理的ハードル含む)

業界別に見るリモート相談窓口の導入価値

自治体:窓口業務の「来庁不要化」で住民サービスを変える
  • 本庁に専門職員を集約し、支所・出張所は無人対応に
  • 高齢者や障がいのある住民が、近くの施設や自宅から相談可能に
  • 長期的には職員の働き方改革(配置の柔軟化)にも寄与
金融機関:店舗縮小と“信頼接客”の両立
  • 店舗統廃合を進めつつ、本店から地方支店の相談窓口を遠隔対応
  • 住宅ローンや相続など**“顔を見て相談したい”領域**での安心感を維持
  • オンライン完結+紙帳票出力などハイブリッドな手続きにも対応
医療・離島診療:医師不足と過疎化に対抗する
  • 診療車・巡回型拠点にテレ窓を設置し、医師と遠隔で接続
  • 複数の診療科に対応でき、移動時間・通院コストを削減
  • 高齢化が進む離島・中山間地での医療継続性確保に貢献

安全性とネットワーク構成──LGWAN対応は必須か?

多くの自治体・金融機関では、インターネット分離のセキュリティ要件があります。
この場合、以下のような選択肢を整理する必要があります。

ネットワーク構成 特徴 主な導入先
クラウド型 導入が早く低コスト 医療・中小企業
オンプレミス セキュリティ・制御性高い 金融
LGWAN連携型 自治体情報システムと連携可能 自治体

コストとROI──投資対効果は「拠点数×人件費」で見える

PoCの次に多く問われるのが「費用対効果(ROI)は見合うか?」という点です。

代表的な削減効果
  • 支所3拠点統合で、年間人件費 1,800万円削減(中核市自治体)
  • 相談業務の平均応対時間を28%短縮
  • 初期投資:100〜300万円、5年TCOをExcelで算出可能

操作の簡単さが鍵──UXで差がつく“利用率”と“満足度”

高度なシステムでも、操作が複雑だと使われません。
だからこそ、テレ窓では**「電源を入れて、ボタンを押すだけ」**という極限までシンプルなUIを設計。

メラビアンの法則と“顔が見える”価値

人が相手に与える印象のうち、言語情報はわずか7%。 視覚情報(表情・身振り)55%、聴覚情報(声のトーン)38% が印象形成に大きく関わるとされています。だからこそ、「顔が見える非対面接客」が重要なのです。

導入はPoCから──“つながる”だけでは足りない

リモート相談窓口の導入は、単に「機能があるか」ではなく、現場の業務フロー・接客文化・利用者特性に合っているかどうかが問われます。
そのために必要なのが、伴走型のPoCです。

  • テレ窓は実機による無料トライアルを提供
  • 現場向けマニュアル、職員研修、設置サポートまで一括支援

リモート相談窓口は「人とつながるインフラ」へ

  • 顔を見て安心できる、“相談の場”をいつでもどこでも
  • 拠点を減らし、接客品質は保つ
  • 現場に無理なく浸透させるためのPoC設計が肝

まずは、現場でつながる体験をしてみませんか?

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