【お隣オフィス導入事例】サントリーが取り組む、棟分散工場における現場コミュニケーションの在り方― 大阪工場で実現する、移動に頼らない判断と状況共有

「広大な工場をひとつにする。サントリーが描く“お隣オフィス”による新しいコミュニケーション」

サントリー 大阪工場では、同一敷地内に複数の棟が分かれて配置されており、別棟の担当者に確認するだけでも移動が発生していました。トラックの往来がある構内道路を横断し、信号待ちを含めると、向かいの棟であっても片道で5~10分を要する場面があり、すぐに相談したい内容でも判断が後ろにずれることがありました。
品質管理や顧客対応では時間が重要となる中、こうした移動時間の積み重ねによるタイムロスが対応の進め方に影響してしまいます。そこで、お隣オフィスを活用することで、リアルタイムにコミュニケーションをはかれる環境を構築し、離れた棟・部署との連携力を強化されています。

サントリー株式会社について

サントリーは、大阪で創業した日本を代表する飲料・酒類メーカーとして、長い歴史を持つ企業です。創業以来「やってみなはれ」の精神を掲げ、酒類事業を起点に事業領域を広げてきました。現在は、酒類、清涼飲料、食品など幅広い分野で事業を展開しています。
大阪工場は、酒類製造を担う生産拠点の一つとして位置づけられています。敷地内には、製造、設備保全、品質管理などの機能ごとに複数の棟が配置され、それぞれの現場で専門性の高い業務が行われています。工場全体では、安全管理や入退室管理が厳格に運用され、日々の業務はこうしたルールを前提に進められています。

サントリーが抱えていた課題

別棟への確認に、片道5〜10分以上かかる状況が日常的にありました

大阪工場では、同一敷地内に製造、設備、品質管理などの機能を担う複数の棟が配置されており、別棟の担当者に状況を確認する場面が日常的に発生していました。棟同士は物理的には近く見えるものの、実際に移動する際には、トラックの往来がある構内道路を横断する必要があり、信号待ちの時間も発生していました。

そのため、別棟へ向かうだけでも片道で5分から10分以上かかることがありました。「少し確認したい」「一言相談したい」といった内容であっても、この移動時間を考えると作業を一度中断する必要があり、結果として確認を後回しにする判断が生まれる場面がありました。

一回あたりの移動時間は短く見えても、こうした時間が日々の業務の中で積み重なり、業務進行上のロスとして意識される状況がありました。

品質管理・顧客対応は時間が肝となり、タイムロスの積み重ねが大きな損失につながる状況でした

製造現場では、設備や工程に関する確認に加え、品質に関わる判断や、その先の顧客対応につながる確認が必要になる場面があります。その際には、品質管理部など別棟にいる担当者との連携が欠かせませんでした。

しかし、状況を共有するためには、実際に棟を移動して現場を見せるか、移動時間を見込んだ上で相談する必要がありました。品質管理や顧客対応では時間が重要となるため、この5〜10分の移動が積み重なることで、対応全体が後ろにずれ込む可能性が意識されていました。

広い工場敷地を持つ企業ならではの条件の中で、現場間の移動時間そのものが、品質判断や顧客対応のスピードに直結する前提条件となっていました。

お隣オフィスがサントリーをどのようにサポートしているか

別棟へ向かう前に、画面越しに声をかける使われ方をしています

別棟の担当者に確認が必要な場合、まずお隣オフィスの画面越しに声をかける使われ方をしています。相手が作業中か、今話せる状況かを確認した上で、その場で状況を共有します。

設備の状態や工程の様子については、実際の現場を映しながら話を進めるため、「一度行って見せる前に、まず画面で確認する」という流れが自然に組み込まれています。その結果、移動が必要かどうかを先に判断してから動く進め方が日常化しています。

「見ながら話す」ことで、その場で判断が進んでいます

電話では説明に時間がかかっていた内容も、お隣オフィスを通じて現場の様子を共有しながら話すことで、その場で確認が進んでいます。相手がどの設備を見ているのか、どの作業をしているのかが分かるため、やり取りを何度も重ねる必要がありません。

こうした使われ方により、「後でまとめて確認する」ではなく、「今その場で判断する」コミュニケーションが、日々の業務の中に溶け込んでいます。

お隣オフィスがサントリーにもたらした変化

5分という大切な時間を有意義に、その場で判断が進むように

まず画面越しに状況を共有し、その場で判断を進める流れが定着しています。設備や工程の様子をリアルタイムに見ながら話を進めることで、「実際に現場へ行く必要があるかどうか」を最初の段階で見極められるようになっています。

その結果、これまで移動を前提にしていた相談についても、画面越しの確認だけで判断が完結する場面が日常的に生まれています。棟間の移動は、必須の行動ではなく、判断の結果として選ばれる行動へと位置づけが変わっています。

品質や顧客対応につながる判断を、止めずに進められる状態が続いています

品質管理や顧客対応に関わる確認では、時間が判断に影響する場面もあります。お隣オフィスを通じて現場の様子を共有しながら話を進めることで、状況確認と意思決定を同時に行えるようになっています。

移動の時間を挟まずに関係者同士が状況を共有できるため、判断の初動がその場で切られ、次の行動にすぐつながる進め方が現場の中で定着しています。広い工場敷地を前提としながらも、判断そのものを遅らせない状態が保たれています。

棟をまたぐ移動が当たり前だった現場の進め方が変わりました

ただ「少し確認したい」ということでかかっていた時間を、別のことに使えるようになりました。

お隣オフィスを使うようになってからは、逆にコミュニケーションを取ることが多くなり、色々な判断がしやすくなりました。実際に現場へ行く必要がある場合と、画面越しで済む場合を切り分けられるようになり、日々の業務の進め方が変わってきていると感じています。

サントリー大阪工場 現場担当者様

選定された重要な理由

お隣オフィスならではの価値

移動を減らすことではなく、判断を止めないこと

大阪工場の論点は、棟間の移動をなくすことではありませんでした。安全や品質を守るため、現地確認が必要な場面は今後も残ります。その一方で、すべての相談や確認を移動前提にしてしまうと、判断や対応が後ろにずれる場面が生じていました。

そのため、まずは移動せずに状況を共有できる環境を整え、必要に応じて現地対応に切り替える進め方が求められていました。

常時接続という前提で別途操作も不要

お隣オフィスは、接続のたびに準備や操作を行う必要がなく、棟と棟が常につながっている状態を前提としています。現場では「会議を開く」という意識を持たず、日常業務の延長として声をかける使われ方が定着しています。

電話では伝えにくい設備の状態や作業の様子を画面越しに共有できるため、現場での判断を止めずに進める環境として業務に合っていました。

定着・運用に関する補足

大阪工場では、お隣オフィスを一時的な効率化施策としてではなく、棟が分かれていることを前提とした日常の業務環境として位置づけています。安全や品質の観点から現地確認が必要な場面は今後も変わりませんが、まず画面越しに状況を共有し、必要に応じて移動するという進め方が、現場の中で自然な判断手順として定着しています。

棟間の移動を前提に業務を組み立てるのではなく、移動が本当に必要かどうかをその場で見極める運用が続いています。お隣オフィスは、業務の進め方を大きく変える仕組みとしてではなく、安全・品質を守りながら現場判断を止めないための環境として、日常業務の中に組み込まれています。

生産性、従業員満足度を高めるお隣オフィスパンフレットダウンロード
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